楽天グループの営業利益が2期連続で減少している。
インターネット通販の普及に伴う顧客の獲得競争が業界各社の利益を圧迫している。
楽天が13日に発表した2016年12月期連結決算（国際会計基準）は、本業のもうけを示す営業利益が前期比17.6％減の779億円と、大幅な減益となった。
事実上の値引きにあたるポイントサービスを充実させたことが主因で、営業減益2期連続となる。各社は配送時間の短縮などのサービスにも注力するが、ここにきて消耗戦になりつつある。
楽天は16年1月から、グループのクレジットカードなどを使ってネット通販サイト「楽天市場」で買い物をすると、与えるポイントを最大7倍に増やすキャンペーンを実施した。結果的に「楽天市場」の利用者増で売上高が9.6％増の7819億円になる一方で、ポイントの利用も増えて利幅は減った。
読売新聞より引用
楽天市場では2016年1月から同グループが発行するクレジットカード「楽天カード」でお買い物をすれば、最大でポイントが7倍になるSPUキャンペーンを実施している。
その結果、楽天市場全体では利用者の増加で売上高が前年比＋9.6%の7,819憶円に増加したが、営業利益は前年比－17.6%の779憶円と2期連続で減益となった。
楽天ポイントバブルの崩壊
2015年の夏頃から去年の年末まで、お小遣いサイト経由で楽天カードを申し込むと
通常なら楽天カードの入会特典8,000Pと、お小遣いサイトの還元ポイント8,000Pで合計16,000円相当のポイントが、多い時だと最大で2万円分のポイントが2重取りで出来ていました。
【過去記事】▼最大19,000円相当のポイントが獲得できた頃の記事
今がチャンス！楽天カードの申し込みで最大19,000円相当のポイントプレゼント！
ところが2017年に入ってからお小遣いサイト側の還元ポイントが500～1,200円相当に下がったと言うか、2015年以前の状態に戻ってしまいました。
今までが『ポイントバブル』というかアベノミクス突入後、かなり景気の良かった話なのですが、ついに楽天のポイントバブルも崩壊してしまった感じがします。
消費者にとってはポイント還元や割引きって、とても嬉しいことなのですが
企業が儲けようと考えた場合、やり過ぎると減収・減益要因となるためバランスを取るのが難しいです。
お小遣いサイトの還元ポイントも、楽天からの広告・販促費用で賄っているので、予算が減ると広告還元のポイントも当然減ってしまいます。
Yahoo!ショッピングの追い上げが脅威
楽天市場の減速とは打ってかわって、最近勢いがあるのがYahoo!関連のサービスです。
以前のインターネット通販業界はAmazonと楽天市場の2強状態で、Yahoo!ショッピングの売上高は両社の5分の1程度しかなかったのが
最近はソフトバンクやワイモバイル利用者ならTポイント10倍などYahoo!キャンペーンに力を入れ、プレミアム会員やYahoo!JAPANカードを併用してYahoo!ショッピングでお買い物をすると、Tポイントが最大15％以上還元など、相当やばい状態になっています。
▲Yahoo!ショッピングで行われているキャンペーン。2017年の5月31日までの期間限定ですが、SoftBankユーザーならTポイントが最大14倍（還元率14％相当）貯まります。
Yahoo!ショッピングの売り上げ規模も、ここ数年右肩上がりで、Amazonや楽天にとってはかなりの脅威となっています。
Yahoo!グループはソフトバンクやTポイントとの相性が抜群に良く、日本のECサイト市場で天下を取ろうと思えば、取れるだけの実力や潜在能力を秘めています。
以前は私も楽天市場をよく利用していたのですが、Yahoo!のプレミアム会員（月額462円税別）に加入してからは、もっぱらYahoo!ショッピングで買い物をするようになりました。
（プレミアム会員＋5のつく日キャンペーン＋Yahoo!JAPANカード支払いを併用すれば、30,000円の商品購入でTポイントが最高で4,000円分くらい貯まるのが本当にやばい！）
楽天市場でも楽天モバイル＋楽天ゴールドカードでポイント7倍、買い物マラソンなどキャンペーンを併用すれば還元率が最高17％くらい行くのですが、その還元率を達成するまでのハードルが高いです。
その点、Yahoo!ショッピングならプレミアム会員に加入して5の付く日（5日、15日、25日）に買物をするだけで簡単に還元率が10％を越えるので、Yahoo!の方が使いやすいです。
そういった細かいサービスの利便性の差が積み重なれば、もしかしたら今後、インターネットでお買い物をするならAmazonや楽天市場、ヨドバシ.comでもない、Yahoo!ショッピングだ！という時代がいずれ来るかもしれませんね。
